PROFILE
学生時代は国際言語学部で英語や海外文化を学ぶ。商社への憧れとインフラ分野への興味から2008年に入社。土木部にて河川や道路、橋梁などを中心とした土木工事向けの鋼材供給を担い、社会を支えるインフラ整備に尽力。
WORK
現在の仕事内容
土木部は、橋や道路、トンネル、建物の基礎工事などに必要となる建材を取り扱う部署。河川や港湾の護岸用鋼材、シールド、ガードレールなど製品は多岐にわたり、発注元であるゼネコンや仕入先となる鋼材メーカーとの調整が欠かせない。工事現場の進捗や数量変更など、お客様のニーズに合わせて、提案・交渉、納品・供給までを担う。

社員紹介
正確な「先読み」は、
良質なコミュニケーションから
H.H
土木部
STORY 01

これまでの仕事で最も印象に残っているのは、関東地区で取り組んだ数億円規模にも及ぶ大型土木プロジェクトです。台風の直撃で河川が氾濫し、浸水被害を受けたエリアを補強・整備する工事でした。護岸を強化しつつ川幅を広げる大規模な計画で、社内でも注目度が高く、「この案件を成功させなければ」という重圧を大いに感じたことを覚えています。
しかし、受注元となる大手建設会社様と当社の取引実績は少なく、先に競合商社の存在がありました。そこで私が現場担当者の方との距離を縮めるために選んだ方法は、毎週のように足を運ぶこと。そうやって密な話ができるところまで関係性を深めたことで、「タイムリーに商品の納入ができるかどうかを重要視している」ということがわかりました。
河川の氾濫エリアは全部で5箇所もあり、台風による足場の悪化や膨大な鋼材の同時納入など、適切なタイミングでの納品がとても難しい状況となっていたのです。

STORY 02

受注が正式に決まってからが、本当の戦いのはじまりでした。護岸工事の工程は天候や地盤の状況で刻一刻と変わります。しかし、鋼材メーカー様は一度生産に入るとキャンセルや変更が難しく、量も膨大だったためスケジュールがずれた時は影響も大きくなってしまいます。一方早く生産し過ぎても、現場が進んでいなければ納入することができない上、大量の鋼材を保管する場所の確保は容易ではありません。現場がどうなっていくか、「先を読む力」が試されるプロジェクトとなりました。
そこで私は、現場担当者の方から得た最新情報を可能な限り早く鋼材メーカー様に伝え、変更が生じた時には即座に調整できるよう努めることに。しかし、現場は生き物ですから何度も変更を繰り返さなければならず、「本当に今、生産を頼んでもいいのか」と不安になることもありました。それを払しょくするためには、やはりコミュニケーションしかありません。お客様と打ち合わせを重ね、正確な情報を取得し続けました。

STORY 03

この大型プロジェクトで一番大変だったのは、短期間に複数の工区へ膨大な鋼材を届けることでした。「やはり前倒しで入れてほしい」と連絡がくるたびに、鋼材メーカー様の生産スケジュールを組み直し、運送手配も変更せざるを得ません。そんな時、同僚が「大丈夫、なんとかなる。変更の連絡が早ければ対応できるから」と言ってくれたのは救いでしたね。上司からも「失敗を恐れずに動いてみろ」と励まされ、迷いながらもとにかく行動することで活路が開けていったと思います。
そして、関わるすべての人のおかげで、最終的には大きなトラブルなく案件を完了させることができました。現場担当者の方から「よくここまで対応してくれたね。必要なタイミングで確実に入れてくれるから助かったよ」と言葉を掛けられた瞬間は、すべての苦労が報われたように感じられました。こういった大変な仕事の時ほど、関わってくれた人との絆は深まるものです。今回のことがきっかけで鋼材メーカー様との関係性も強まり、別案件でも連携しやすくなりました。また、業界でも注目度が高かった案件を成功させたことで、エムエム建材の存在感を示せたと思います。
ある1日のスケジュール
SCHEDULE
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8:30
出社して、メールの確認や顧客訪問のための事前準備。
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9:00
お客様からの電話対応や見積対応。
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11:00
建設会社様を訪問し、引合取得した案件の価格交渉。
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12:00
行きつけのお店でランチ。
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13:00
仕入先様を訪問し、案件の打ち合わせ。価格、納期などをすり合わせる。
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16:00
別の建設会社様を訪問。ニーズのヒアリングと市況やトレンドのご説明。
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18:00
帰社した後、訪問内容の整理や社内で打ち合わせをして退社。
今後の目標
現在は自ら案件を動かしながら、若手社員のフォローにも力を注いでいます。私自身、今回の大型プロジェクトを通じて「動かなければはじまらない」ということを痛感したので、その経験を後輩にも共有したいです。インフラは社会を根底から支える大切な領域ですから、災害対策や大規模再開発などの工事は、今後ますます需要が高まるでしょう。そこで培った技術やノウハウを次世代に引き継ぎながら、常に現場と向き合い、より多くの人が安心して暮らせる社会づくりに貢献していきたいと思っています。
上司からのコメント
ゼネコン・マリコンを中心に多くの大切なお客様を担当してもらっています。お客様の抱えている問題に対して、次、その次を予想し、解決策を提案していく。クールな姿は頼れる商社パーソンそのものです。普段は“三度の飯より鋼矢板”な彼ですが、毎週月曜日の昼食はサラダボウルと決まっています。その爽やかさの秘訣はサラダボウルかも…?課のエース的存在として、今日もお客様のもとに足を運ぶ。そのような背中を見て、課の若手は多くのことを学んでいます。

